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CASE STUDY #1

イノベーションのための
アイデア創出・実現

都市の水インフラを刷新する
新ビジネス創出

三菱重工業


Process Design

未来の都市生活者×技術で
1,040個の新ビジネスアイデアの創出

生活者視点と技術視点の調査と分析を行い、具体的な未来の都市生活像と活用可能な技術の掛け合わせで事業アイデアの発想を行いました。さらに、アナロジー活用のためのインスピレーションカードを用いた強制発想も行い、敢えて既成概念を超えるようなアイデア創出も試みました。繰り返しの検討の結果、1,040個の事業アイデアを創出しました。
その後、1,040個のアイデアは、実現可能性や収益性に関して約40名にも及ぶ社内各部門の専門家からレビューを得ました。その結果を基に、 新規性や社会的インパクト、三菱重工グループが新規事業としてやる意味があるかなど、様々な観点から精査し、最終的に2つの事業アイデアに絞り込みました。

Bussiness Design

未来型上下水道インフラシステムの
ビジネスモデル構築

最終アイデアの1つ「プライベートウォーター・システム(以下、PWS)」は、都市部における数千人規模以上のビル・宅地を対象にした、民間事業会社による未来型上下水道インフラシステムです。
PWSの特徴は大きく2つあります。
1つは、ビル・宅地内で利用される水の浄化・循環を行う「モジュール型システム」で、生活排水(風呂・トイレ・台所など)を最先端技術(RO膜など)を用いて、水道水を超える清浄度まで高度浄水処理し、求められる水質・水量に分けて循環・供給する仕組みです。
もう1つは、「排水側課金システム」で、水道水のように利用量に応じて課金するのではなく、排水量と水質に応じて課金する仕組みです。水を必要な量だけ汚さずに利用すると費用が安くなるため、水を大切に利用しようというインセンティブを高められるのです。

Realizing

特許出願後わずか2ヶ月間で権利成立

PWSを含むK3プロジェクトの成果物であるビジネスアイデア2つに対して、アイデアそのものの競合優位性やビジネスモデルのオプションを確保するために、 計20件(PWSで15件、もう1アイデアで5件)の特許出願を行いました。
そのうちPWSの特許では、 「スーパー早期審査」を活用することで、申請からわずか2ヶ月間で主要2件の権利化に成功しました。現時点までに出願したもの全て、つまり合計15件の権利化が確定しています。
不確実性の高い新規事業創出プロジェクトにおいて、従来の社内評価指標の1つである特許によって、事業アイデアの新規性と実現可能性が担保されたことは、事業の本格検討の後押しとなっています。

※プロジェクト内容については機密事項も多いため、
一部実際の内容とは異なる部分もあります。